ラーメン屋の倒産について

文責:弁護士 上田佳孝

最終更新日:2023年12月27日

1 はじめに

 ラーメン屋の倒産が増えているようです。

 原因としては、コロナで客足が遠のいたことや、コロナ融資の返済が始まりだしたこと、食材費や燃料費の高騰等に原因があり、1000円の壁と呼ばれる切実な問題も指摘されています。

2 倒産とは何か

 倒産というと、多くの人は自己破産を思い浮かべることが多いかと思います。

 ただ、倒産手続きの中には、自己破産だけでなく、個人再生等の手続きもあります。

3 自己破産

 自己破産は、すべての債務を対象にする手続きです。

 財産等を処分し、契約関係を清算し、プラスになった分を各債権者に平等に配当し、残った債務の支払義務を免除するというものです。

 これは、店を閉め、生活に必要な財産以外は処分する必要が生じますが、借入や未払いの買掛金や賃料等、財産債権や非免責債権を除くすべての債務の支払義務を免れることができます。

 そのため、食材費や燃料費の高騰等により、赤字が続き、借入等の返済ができないような場合には、自己破産をすることを選択しに入れた方がよいかもしれません。

4 民事再生

 一方、店の収支は黒字になっているが、コロナの時に借りた借入金の返済が経営を圧迫しているというような場合には、民事再生も選択肢の一つとなります。

 会社等の場合には、民事再生はある程度の規模の会社が行うことを対象としているため、かなりの費用等が掛かりますが、個人でラーメン屋をやっているような場合には、小規模個人再生という簡易な方法で手続きを行うことができる場合もあります。

5 まとめ

 現在、ラーメン屋は、苦境に立たれているところも多いかと思います。

 弁護士法人心では、その再出発の応援をさせていただきますので、お困りの方は、ぜひ、お気軽にご相談ください。

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